オーストラリアでファームジョブをしてみたい!セカンドビザが欲しい!そんな方!
まずファームの仕事を探してみると、一番多く出てくるであろうこの”カブルチャー”
ネットで検索するとよくない噂ばかりだけど、実際はどうなのか?
3ヶ月ちょっと、セカンドビザ取得のために行ってきました!
結論から言うと・・・
やめておきましょう
他のファームに行きましょう!!
カブルチャーとは
カブルチャーはオーストラリア・クイーンズランド州ブリスベンの約50km北にあり、サウス・イースト・クイーンズランド地域の地方統治区域のひとつであるモートン・ベイ市の一地域。
温暖な気候で過ごしやすく、農業が盛んな地域でもあります。
いちごファームが多く、他にもラズベリーやズッキーニ、ドラゴンフルーツなどもあります。
ファームは田舎のイメージですが、カブルチャーは田舎といえば田舎ですが比較的便利な場所にあり、街にはColesなどのスーパーはもちろん、スターバックス、ショッピングモールなどもあり生活には不便しません。
ブリスベンシティーへも電車で乗り換えなしの1時間程で行くことができます。
いちごファームは苛酷すぎる
カブルチャーはいちごが特に有名なファーム地です。
いちごのシーズンは、年ごとによって少し前後しますがおよそ7月頃~10月頃です。
この頃が特にたくさんいちごが実り、ウォーカーも多くなります。
いちごファームは人が来ないor辞めてしまう人が多いせいか求人募集は常にあります。
そしていちごのシーズン外でも何かとフルーツはあるので、一年中カブルチャーでの求人募集はみかけます。
私も初めはいちごのピッカー(いちごを採る人)として働きましたが、2週間経って「これはもう続けられない」と思い辞めようと思いました・・・。
腰への負担
いちごのピッキングは、トロリーに乗りながら手を伸ばして両側にあるいちごを採っていきます。
つまりピッキング中はずっと屈んだような体勢で仕事しなければなりません。
これが慣れるまではすごく過酷です。
また、乗っているトロリーも思い通りに動くものではなく、かなり力づくで押さないと動かないものもあります。
↓作業中に撮影したもの(ピッキング中の目線)
また、いちごが多い日やハイシーズンは早朝から始まり夕方までひたすらピッキングです。
1日10時間以上働いた日もありました。
いちごがたくさん実れば全て摘み終わるまで終われず、「これいつまでするの・・・?!」という状況でただひたすらピッキングをしました。
いちごばかりを見すぎて嫌になるほどです。
友達は日が落ちてもスマホのライトで照らしながら、すべて採り終わるまでさせられたそうです。
日光がものすごく暑い
だいたい仕事は朝5時すぎに家を出て、みんなで車に乗り込み仕事場へ向かい6時頃に開始するのですが、朝は寒く、昼はものすごく暑いです。
また、雨が降っても関係ありません。カッパを着てひたすら作業です。
作業中は日焼け対策をしなれば肌がとんでもないダメージを受けてしまいます。
ですので帽子と目から下を覆うマスク(農家のおばさんがしているようなもの)は必須です。
↓実際着ていた服装
作業中は薄いゴム手袋をつけてピッキングをしていますが、日光を通すのか、手も日焼けします。
韓国人ウォーカーは男女共にしっかり日焼け対策している人がほとんどなのに対し、日本人ウォーカーは半袖や顔のマスクなしで作業する人が多かったです。なんなら上半身裸の強者も。
実際、朝方は涼しいのですが日中になってくるとあまりに暑くて、長袖はともかく、顔のマスクなどは着けていられません。
ハイシーズン中は休みなし
ハイシーズンはいちごは実りまくりです。休みはありません。
しかし早くセカンドビザの日数が欲しい人、お金を稼ぎたい人は却って好都合かもしれませんね。
(※休みがほしい人は事前に言えば休みは貰えます)
また、採るいちごが無くても、周りの生えた雑草が栄養を取らないように、雑草を抜いたりカットしたりするウィーディングという作業があります。
これも慣れるまでは非常につらいです。これはトロリーに乗らず、自分の足でひたすら雑草の処理をしていきます。
ずっと屈んでいるためこれもまた足腰への負担がすごいです。
「今日のウィーディングの場所はここ!」と指示された時に、ボーボーに生えた雑草だらけゾーンだとゾッとします。
しかし、根っこの深い雑草を引き抜いた時は結構快感でクセになります。笑
また、ピッキングの日に比べるとだいたい早く終わるので、普段よりはその後のんびりできるでしょう。
いちごは稼げない
いちごは稼げない稼げないと聞きますが、実際・・・まあその通りです。
しかし、正しくは”たくさん仕事をしても少ししか給料がもらえない!”だと思います。
歩合制で単価が安い
ワーホリで行くファームジョブのほとんどの仕事は時給ではなく歩合制です。
つまりやったらやった分だけの報酬が得られる実力主義の世界。
いちごはピッキング作業が苛酷なのに対して単価が安く、たくさん稼ごうと思ったらかなりのスピードでかなりの数を採らないといけません。
ざっくり言うと”いちごはしんどいのに単価が安い”のです。
トップピッカークラスの人なら単価の安いいちごでも、ある程度は稼げると思います。
しかし、そんな体力&精神力のある人ならいちご以外でも十分稼げると思います。むしろもっと稼げるでしょう。
ですのでわざわざ過酷ないちごを選ぶ必要はないでしょう・・・。
体力に自信のない人や女性はかなり不利
給料は採ったいちごの量(場所によってはトレイ数)で決まるので、素早くピッキングできない人、体力に自信のない人や女性はとても不利です。
女性で、男性と同じくらい体力も力もある!なんてことはほぼあり得ませんから、女性はその時点でかなりハンデがあります。
それにイチゴを摘むほどトレイが重くなっていきますので、いっぱいになったトレイを数段持ち上げたり移動させたりするときも大変です。
日光も容赦無く照りつけて来ますので100%日焼けします。
私は絶対に日焼けしたくなかったので、毎日必死で日焼け対策していました。
目の周り以外は絶対に皮膚が出ないように徹底していました。が、それでも多少は日焼けしました。
特に手は日焼け止めクリームを塗ってもどうしても焼けてしまいました。
実際の給料は・・・
給料は各ファーム・コンストラクターの提示する単価によって変わります。
私のいたファームでは、早い人でだいたい週800ドル、普通くらいの人で500ドル、女性や比較的遅めの人で300ドル前後でした。
ハイシーズンになるといちごが増えるため、もう少し多くなりますがその分しんどくもなります。
1週間の給料300ドルではレント、ピックアップ代、食費でほとんど残りませんよね。
しかもこの給料で、早朝から昼過ぎ〜夕方まで働いて、時給に換算すると・・・・・・・・?
などと考えるとやってられなくなります。
なるべく稼ぐためには
とにかくなるべく稼ぐために大事なことは、言ってしまえば丁寧にやらない・スピード重視ことです。
これはどこのファームでも歩合制ならほとんど変わらないでしょう。
みんな口を大にしては言いませんが、本質はこういうことです。
まぁミスなくスピードもMAXで出来ればそれが一番いいのですが・・・。
初めの方はスーパーバイザー(ピッカーに指示を出したりする人)に怒られたりしますが、ばか丁寧にピッキングしていては 使った時間と体力の割りに全然稼げず、本当にバカバカしくなります。
スーパーバイザーは基本的に全体の指揮を取ったりする他、新人として入ってきた人に、教育&指示を出すだけに新人を中心に見て回っています。
彼らも仕事なので仕方ありませんが、初めは色々言われたりします。
しかし働いていくうちに仲良くなったり、新人から脱・新人すると基本的にはもう何も言われなくなります。
ちなみに初めのうちはスーパーバイザーには結構不条理なことで怒られたりします。
「このいちごはもう採れ」 ←別の人にはまだ採るなと言われる
「いちごの採り残しが多い」 ←こちらに落ち度があるが誰にだってミスはある
「もっと早く動け」 ←全力でやっています・・・
「もう一度やり直せ」 ←・・・・。
悪徳ファーム・コンストラクターが多い
日本人は日本人向けの求人(日豪プレスやチアーズなど)を見て行く人がほとんどですよね。
その求人のほとんどは韓国人コンストラクターのファームです。
国の壁
もちろん韓国人コンストラクターの元には韓国人ウォーカーが多く集まります。
中には英語がほとんどできない人もいて、言葉の面で苦労することもあると思います。
そして韓国人コンストラクターのファームでは、スーパーバイザーはほぼ全員韓国人です。
スーパーバイザーやパッキング(いちごの箱詰め)の仕事がしたくても、日本人には回ってきません。
・スーパーバイザーは時給制なので、基本的にはピッキングするよりも稼げる&収穫量によって左右されないので給料が安定している
・パッキングは工場内の仕事で、体というよりは手を動かす仕事なので体力の少ない女性にもしやすい
という理由から人気のポジションだったりします。
もちろん私も初めはパッキング希望でファームに行きました。
しかし、「空きが出ればパッキングに移動したい」と何度もお願いしても、「空きがないからだめ」の一点張りでまともに話も聞いてもらえませんでした。
しかし自分の後に入ってきた韓国人が普通にすぐパッキングに移動したりします。
そしてファームのシェアハウスの管理人ももちろん韓国人。
しかし同じ国で言葉の壁もない人を選んで贔屓してしまうのは、人間なら仕方のないことだと理解しています・・・。
初めの方は「日本人の立場弱すぎだろ・・・」などと思いましたが、長くファームで暮らしているうちに結構良くしてくれたりするものです。
最初は上の韓国人の人達がすごく苦手だったのですが、結局最後は仲良くなれました。
どのようなことが起こるのか
すべての人が信用できないわけではありませんが、悪徳コンストラクターには十分注意してください。
実際に私の周りで起こったこと
- 給料が遅れる or 貰えない
- ペイスリップが貰えない
- ファーム終了後、セカンドビサ申請に必要なフォーム1263が貰えない
- ウェイティングで仕事がなく家賃だけ取られる
普通に考えればありえないことですが、ファームではこのようなことがごく普通に起こりえます。
日本のきちんとした労働環境が当たり前になっている日本人の私たちからすれば考えられませんが・・・。
話をしてもまともに掛け合ってもらえず、ワーホリに来ている外国人の扱いなどこんなものか・・・と嫌になることもありました。
このようなことが起きた場合は、なるべく早く回りに相談するようにしましょう。
それでも行くなら
おすすめはしませんと書きましたが、どこのファームあってもファームで得た経験は貴重な体験です。
仕事こそ過酷ですが、やり遂げると過酷な労働に耐え抜く体力・精神力、そしてかけがえの無い友達ができるでしょう。
ファームの近くのシェアアウスに、日本人や国籍の違う仲間と住み、毎日を共にするなど日本ではできない体験です。
仕事終わりにみんなでご飯を作って食べたり、休みの日に一緒に出かけたり、思い返すと楽しい思い出がいっぱいあります。
そして、カブルチャーだけでなくファームはほとんど田舎にあるので、空気が澄んでいて空と星が本当に美しいです。
すべてのカブルチャーファームが悪徳というわけではもちろんありません。
しかし、このようなファームが多く存在するのは事実なので、これからファームに行く皆さんにはなるべくリスクを避け、善良なファームに行ってもらいたいと思っています。
これを見ている方がカブルチャーに行くのであれば、なるべく知り合いがいる場所にし、状況を教えてもらってから行くようにしましょう。
オーストラリアにファームはたくさんあります。根気よく探していいファームを見つけましょう。
よいファーム生活を!
コメント